ablabo. / 正菜種油

ablabo. / 正菜種油

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岡山県産(無農薬栽培)の菜種100%使用。

ablablさんの師である神谷さんが70年続けて来た搾油を継承。
機械の老朽化により焙煎方法が薪からガスに変わるなど、神谷さんの菜種油と全く同じものを作る事は叶いませんが、
「不自然なものは使わない」「タネの声を聞く」「お客様の笑顔のために搾る」を大切に美味しい油を搾り続けています。

原材料名 菜種(岡山県産・無農薬)
製造者 ablabo. 蔦木由佳
加工者(小分け) 合同会社cotan

ablabo.について

ablabo.は岡山県の山間部、西粟倉村にある小さな油屋です。(2022.5月〜兵庫県にお引越し予定)
おいしい油を搾りたい、そしてその油はたくさんの笑顔の素になると信じ、昔ながらの圧搾法で油作りをしています。
油の原材料となる植物の種子は背景の明らかな納得のいくものを購入し、その種に一番合った搾り方を探し出して、できあがった油をおいしく食べる方法も考え伝える。
油が生まれるところから、皆さまの食卓まで、真摯に向き合い届けることが私たちの使命です。

■アブラボができるまで
私が初めて「おいしい油」に出合ったのは、2013年。
料理好きなはずなのに、あれこれ凝った料理を作ろうとするあまり、「おいしいってなんだろう」ともやもやしていた頃でした。
搾りたての新鮮なオリーブオイルに出合い、茹でたり焼いたりしただけの野菜にかけてみたら、とびきりおいしい。原料の味が生きている油は、料理の素材の味も際立たせてくれるし、料理の底味を上げてくれると確信しました。
その後、自分が思う「おいしい油」を探すなかで、昔ながらの方法で菜種油を作る師匠に出会いました。当時、すでに90歳を超えていた師匠。いい油を生産していく後継者がいない事実を知り、ならば自分が生産者になろう、と油屋として歩んでいく決心をしました。

■油を「搾る」
菜種油専門に油屋を営んでいた師匠に弟子入りし、菜種を焙煎して油を搾る工程を間近で見続けました。
油は「搾るもの」だというのは、実際の作業を目の当たりにして初めて実感したこと。種の状態から焙煎や搾る圧力を見極めて、油はできるのです。
油の搾り方にマニュアルはありません。師匠のやり方を見ていたとはいえ、ablabo.を立ち上げて自分で選んだ素材で油を搾ろうとしたら、なかなかうまくいきませんでした。
種の種類のみならず、同じ素材でも気候や作り手によって少しずつ種の状態は違います。ひとつひとつの状態を見極め、少しずつ加減をしながら、自分が思い描く、素材の味が生きたおいしい油を心を込めて搾っています。

<種子から油へ>
料理をぐんとおいしくする、素材が生きた油を作るには、原料や搾油工程に納得がいくこと、作り手が見えることも大切だと考えています。
原材料を育てる農家のこだわりの「種」をおいしい油にして届けることは、おいしい食卓を増やしていくこと。
もし、かつての私のように料理にちょっと自信をなくしている人がいたら、お気に入りの油に出合えば、料理が楽しくなるかもしれない。
ablabo.の油がその役目を担えたら嬉しいです。
油も、食材も、素材の味が一番。毎日の食卓でそんな喜びを実感できる商品を届けていくことが、ablabo.の目標です。

■「素材」−正体がわかるものを使う
正体がわかるものを使う。
それが、私が作る油の原料の基準です。ごまは、トルコの金胡麻を信頼できる業者さんから仕入れ、それ以外のものはablabo.の工場から車で2時間以内で行ける農家の方に、契約栽培をお願いしています。
自分で油を作ろうと決めたとき、なかなか納得できる原料に出合えませんでした。しかし、ことあるごとに、「安心・安全な種」を探していることを周りに伝えていたら、真摯に農産物と向き合う何軒かの農家と出会うことができました。
命の素である種ができるまで、てまひまかけて農産物を育ててくれる方々からアドバイスもいただきながら、ablabo.の油は素材そのものの味が生きた商品に仕上がっています。

〜ablabo.オンラインサイトより〜

コタンのブログ記事より

1軒だけ!!岡山生まれ岡山しぼりの菜種油
岡山津山 神谷敬正さん 87歳。めちゃめちゃめちゃ元気です。
昭和22年から油を搾り始め、多い時は岡山で600軒以上あった製油所も今では神谷油脂製油工業所1軒だけ。
2年前に初めて訪ねた工業所、入るとそこは神谷さんの秘密基地!!ワクワクワでした。

自作の設備は、一つのモーターが、ベルトを違う滑車に付け替えることで煎る為の釜の動力になり、そして一方、真空ポンプの動力にもなるという工夫。昔から使われている道具のあるこういった場所を訪ねる度に、昔の職人さんの何でも一人でやってしまう工夫に、生きた知恵を見せられ、つめこまれただけの知識のふがいなさが浮き彫りになったりもしました。

原料が豊富にあった昔は大八車などで菜種を集めて回っていた。今では、原料の菜種を作る農家の減少とともに製油量も減った。しかし、現在4年前より井笠農業改良普及センターの取組で、笠岡で菜の花の栽培がおこなわれている。神谷さん、そこで取れた菜種も絞っています。つまり、岡山生まれ岡山しぼりの菜種油。

一般的な菜種油は、まずはじめに搾った一番搾りと、さらに違う大型の設備で強く搾った二番搾りを混合したものや、ベンジンなどの有機溶剤で抽出したりもします。
神谷製油所にあるのは強すぎない力で搾る昔からの圧搾機。
「二番はないから一番搾りでもない。これで搾っただけの油です。」と神谷さん。

においや色や味を余分なものとして、きれいに精製された油分だけの油とは違い、菜種の香りと、菜種本来の栄養を含んだ油自体でバランスの取れているもの。
良い油は意外と少ないものです。油を控えるという方向ではなく良い油を取るという方向。

「年をとったら焼きものをする」と庭に窯を作っていた神谷さん当時84歳。
こんなセリフが普通に出る肌ツヤの神谷さんと良い油の関係はとてつもなく深い。

2008.1.17 ひで

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